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パワーアンプ

Talkboxの中には、Electro Harmonix社のGolden Throat Deluxe(ゴールデン・スロート・デラックス)やRocktron社のBanshee(バンシー)などパワーアンプを内蔵している製品もあります。

Rocktron社のBanshee
Rocktron社のBanshee

この様なパワーアンプ内蔵のTalkboxならば、シンセサイザーとTalkboxだけでプレイすることができるので初めてTalkboxをプレイする場合にお勧めです。しかしながら、パワーアンプを内蔵している製品はアンプのパワーがそれほど大きくない(大体10〜40W程度)ため、接続するシンセサイザーの出力レベルや音色によっては満足な音量が得られない場合があります。音量が小さければ滑舌が悪くなり、特に「ん」の発音が聴こえなくなります。

パワーアンプを内蔵した製品では、ゲインが装備されているのでゲインを上げることでそれなりの音量を得ることができますが、このクラスのプリアンプではゲインを上げるに比例してコンプレッションがかかった音色(アタックが固くペキペキな音)になるので滑舌も悪くなります。従って、満足できる音量が得られない場合にはマイクプリアンプなど低歪みなプリアンプで増幅してから接続するのが良いと思います。

海外ではギターアンプが主流

色々な海外のTalkboxerに使用しているパワーアンプは何かと聞くと、スピーカー出力を備えたギターアンプを使用している人が多いですがRogerの音にならないと言う人も多い様です。ギターアンプは、トーン・コントロールで音色の微調整もでき便利なのですが、コンボタイプやヘッドアンプでは大き過ぎます。また、Talkboxの音色で大事なのがヴォーカリストと同様に音の緩やかな立ち上がり(少し遅めのアタック・タイム)です。ギター用途が前提と言うこともあり大半のギターアンプのプリアンプは、ソリッドステートのモデルでもゲインを上げるに比例してコンプレッションがかかった音色(アタックが固くペキペキな音)になる傾向があり、製品によってはクリーン・ゲインでもかなり歪みます。

100W対応のコンプレッションドライバをドライブするには、やはりパワーアンプは100Wクラス(インピーダンスのマッチングも重要)が理想的です。低パワーのアンプでは、コンプレッションドライバをフルでドライブ(本来の音が得られない)することができませんが、100Wクラスのパワーアンプであれば小さい音量でも十分にコンプレッションドライバをドライブできるので自宅での練習にも最適です。

これらを踏まえTalkboxに最適なパワーアンプの条件を上げると、小型、100W(8オーム)対応、トーン・コントロール、原音に忠実で低歪みなプリアンプ、フラットな周波数特性です。

Acoustic Imageが最適

Talkboxに必要な条件を満たしているパワーアンプは、Acoustic Image社の製品です。この製品は、音色にシビアなジャズシーンで評価され本来はアップライト・ベース用のパワーアンプです。ベース用と聞くと低音域が盛り上がっていて高音域が出ないのでは?と思いますが、驚くほどのワイドレンジ/フラットな特性(20Hz〜20kHz +/-0.5dB)で高音域もきれいに伸び非常に原音に忠実です。もちろん、ゲインを上げてもコンプレッション感や歪みもない音色(最近のベースアンプの方向性)のためギター、ボーカル、キーボードなど様々な用途にも使用されています。

アップライト・ベース用と言うだけあって、非常に切れの良い4バンドのEQ(60Hz、650Hz、10kHz、9kHz +/-15dB)も装備されておりノッチ/ハイパス(30Hz〜700Hz)フィルタも装備しています。ハイパス・フィルタを使用すれば、太い高音域を維持しながら低音域はエッジの立った音色にすることができ、400Hz以下をカットすればネットワークもほぼ不要でコンプレッションドライバを直接ドライブできます。また、D級アンプなので小型(254mm x 228mm x 63mm)、軽量(2kg)、低発熱、高能率(100W/8オーム)、ファンレスと良いこと尽くめです。今までTalkboxerが悩んでいたことが一挙に解決するTalkboxに理想的なパワーアンプと言えます。

Acoustic Image社のSeries II CLARUS 1
Acoustic Image社のSeries II CLARUS 1

お金に余裕がある方は、ベースアンプ界のロールスロイスと呼ばれているWalter Woods(ウォルター・ウッズ)社のパワーアンプもお勧めです。Walter Woods社のパワーアンプは、Acoustic Image社のアンプよりも更にコンプレッション感や歪みは皆無です。純粋に原音をそのまま増幅している音色です。

Walter Woods社のパワーアンプ
Walter Woods社のパワーアンプ

知人を通してZAPPのTerry Troutman(テリー・トラウトマン)にパワーアンプは何を使用しているか聞いた所「それは秘密にしておくよ」と言われました。因に、コンプレッションドライバは飛び易いのでパワーアンプのインピーダンス/出力W数とコンプレッションドライバのインピーダンス/許容W数のマッチングの注意が必要です。

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