’98年から所属するバンドの情報やライブ映像等をアーカイブするために非公開のWebサイトを作り始め、同時期にデザインからミュージックまでをトータルにプロデュースするユニットGraphic Fighter Works(私と数人のクリエイターで構成)を立ち上げました。今のサイトの原型となるトークボックス情報もこの頃から構築したのです。
Rogerが亡くなったのを知ったのはカリフォルニアのとあるCDショップの追悼コーナー。事実関係を調べるためにWebで検索しているとトークボックスを紹介しているサイトをいくつか見つけ、その内容があまりにもお粗末で誤った情報だったのを覚えています。それから月日は流れ、新生ZAPPの来日情報を得てライブ情報をWebで調べていると、返信もなくトークボックスの質問だけが書かれている掲示板や、誤ったトークボックス情報が非常に増えているのに気が付いたのです。誤った情報過多によって苦労や混乱している人がたくさんいる現実を知り、トークボックスを始めた頃の苦労や混乱を思い出しました。そんな人達に役に立てばと思い’07年にアーカイブを再構築しGF WORKSドメインを取得して検索エンジンに登録し一般公開したのです。
GF WORKS監修チューブホルダー& 1823M Complete Bundleの誕生
サイトを一般公開すると世界各国から激励の声と質問が多数寄せられました。その中に、カスタムのトークボックスの場合にチューブとドライバをつなぐ適当な部品は何かとの問い合わせを数件受けました。
私がカスタムを始めた時にも同じ問題に直面し、Golden Throatのチューブホルダーが脱着式で試してみるとバッチリだったので私の場合にはGolden Throatのチューブホルダーを使用していました。しかし、多くの人はGolden Throatを所有していないので私の様な方法は使えないと思った時に、これを複製して供給しようと考え誕生したのがGF WORKS監修チューブホルダーなのです。
数年前からは、Electro Voice 1823Mを入手して欲しいとの問い合わせも増えてきました。海外では売買されていますが日本国内ではほとんど流通していません。また、中古で売買されている1823MはPA用に使われていた場合が多く、ダイアフラムが壊れていたり経年劣化していることもありました。幸いにも、私の周りにはオーディオのスペシャリストが多く、私自身も楽器のディストリビューターやデジタル・レコーディング・システムの日本法人に勤務し、音響技術のトレーニングも受けていたので、動作チェックおよびメンテナンスを施し日本の方へ供給しようと考え誕生したのが1823M Complete Bundleなのです。
これら製品のクライアント数は世界で数百に上っています。このサイトでトークボックスを知った方、1から学んだ方、コツをつかみ自分の物にした方、念願のカスタムを仕上げた方など世界中から喜びと感謝の声が日々寄せられています。アーカイブから始まり、営利目的ではないこのサイトを運営する原動力は、この数々の喜びの声なのです。
GF WORKSについて:
トークボクサー、ドラマー、Webサイトオーナー
My Space www.myspace.com/gfworks
写真 : GF WORKS、Watanabe、djheartbeat