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ボコーダー、そしてトークボックス

YMOに影響を受けシンセサイザーを触り始めたのは’80年代初期。シンセサイザーのサウンドに魅了されたのはもちろん、シンセサイザーを駆使すれば自分だけで音楽制作を完結できることに感動し音楽制作に没頭していたわけですが問題点が1つ。それは自分だけではボーカル曲が制作できないことでした。

そんな時に入手したのがKorgのボコーダーVC10。独特のロボットボイスに魅了されたのもありますが、歌が苦手な自分でもボーカル入りの曲が制作できることに魅力を感じYMOやアース・ウインド&ファイアーのコピーを始めました。同時期にZAPPを聴き始めたわけですが、今の様にインターネットも携帯電話もない時代。ZAPPもボコーダーでやっていると勝手に思い込みVC10で試行錯誤するも全くあの様な感じにはならない。

それから月日は流れ、キーボード・スペシャルの柿崎洋一郎さんのインタビュー記事でZAPPのボーカルはトークボックスと言う機材で演奏していることを知ったのです。


ZAPPの来日

トークボックスを導入してみたもののZAPPの様な感じにはならず、何を発音しているか自分でも分からない状態。本当にたったこれだけの機材であの音になるのか疑いを持ち、特別なエフェクターを使っていると勝手に思い込んだわけです。

Club Quattro Japan Tour ’95フライヤー

ZAPPが来日する情報を得て、DATとマイクロフォンをバッグに忍ばせてライブを見に行くと謎のブラック・ボックス!ロジャー・トラウトマンがトークボックスを始めると正にあの音が!ロジャー・トラウトマンはスイッチ類の操作をすることなく1本のマイクでMCとトークボックスを交互にパフォーマンス、ならばPA側で謎のエフェクターのオン/オフをしているかと思い観察しているとそうではない。チューブから本当にあの音が出ていると知った瞬間でした。

この機材だけでできる確信を持ち、ライブ録音を聴き返しながらひたすら試行錯誤し何となく発音のコツをつかんだものの、あの張り上げる高音の感じや切れのある低音など何かが違っていた。


ロジャー・トラウトマンの謎のブラック・ボックス

再来日する情報を得てクラブ・クアトロへ。クラブク・アトロは以前にライブをしたことがあり設備も把握していたので、機材撤収時にブラック・ボックスの中身を見ようと思い終演後に誰にも気づかれないウイーク・ポイントに潜んで待つこと30分。

スタッフがステージから客席へブラック・ボックスを降ろし分解が開始されるとそこにはDX100が!ブラック・ボックスを解明した感動よりも、あの音をDX100で出していた驚きの方が大きかったのを今でも覚えます。DX100は初心者が使うシンセサイザーだと馬鹿にしていた自分を恥じた瞬間でもありました。

’80年代後期はデジタル・シンセ時代。ボタンを押せばリッチでキラビやかな音。ストレートなシンセ・リード・サウンドを使うことは頭になかったのです。当時Minimoogの様なモノフォニック・シンセサイザーしかなければこんなに苦労することはなかったでしょう。

アーカイブから一般公開へ

’98年から所属するバンドの情報やライブ映像等をアーカイブするために非公開のWebサイトを作り始め、同時期にデザインからミュージックまでをトータルにプロデュースするユニットGraphic Fighter Works(私と数人のクリエイターで構成)を立ち上げました。今のサイトの原型となるトークボックス情報もこの頃から構築したのです。

新生ZAPPショット

Rogerが亡くなったのを知ったのはカリフォルニアのとあるCDショップの追悼コーナー。事実関係を調べるためにWebで検索しているとトークボックスを紹介しているサイトをいくつか見つけ、その内容があまりにもお粗末で誤った情報だったのを覚えています。それから月日は流れ、新生ZAPPの来日情報を得てライブ情報をWebで調べていると、返信もなくトークボックスの質問だけが書かれている掲示板や、誤ったトークボックス情報が非常に増えているのに気が付いたのです。誤った情報過多によって苦労や混乱している人がたくさんいる現実を知り、トークボックスを始めた頃の苦労や混乱を思い出しました。そんな人達に役に立てばと思い’07年にアーカイブを再構築しGF WORKSドメインを取得して検索エンジンに登録し一般公開したのです。


GF WORKS監修チューブホルダー& 1823M Complete Bundleの誕生

サイトを一般公開すると世界各国から激励の声と質問が多数寄せられました。その中に、カスタムのトークボックスの場合にチューブとドライバをつなぐ適当な部品は何かとの問い合わせを数件受けました。

私がカスタムを始めた時にも同じ問題に直面し、Golden Throatのチューブホルダーが脱着式で試してみるとバッチリだったので私の場合にはGolden Throatのチューブホルダーを使用していました。しかし、多くの人はGolden Throatを所有していないので私の様な方法は使えないと思った時に、これを複製して供給しようと考え誕生したのがGF WORKS監修チューブホルダーなのです。

数年前からは、Electro Voice 1823Mを入手して欲しいとの問い合わせも増えてきました。海外では売買されていますが日本国内ではほとんど流通していません。また、中古で売買されている1823MはPA用に使われていた場合が多く、ダイアフラムが壊れていたり経年劣化していることもありました。幸いにも、私の周りにはオーディオのスペシャリストが多く、私自身も楽器のディストリビューターやデジタル・レコーディング・システムの日本法人に勤務し、音響技術のトレーニングも受けていたので、動作チェックおよびメンテナンスを施し日本の方へ供給しようと考え誕生したのが1823M Complete Bundleなのです。

これら製品のクライアント数は世界で数百に上っています。このサイトでトークボックスを知った方、1から学んだ方、コツをつかみ自分の物にした方、念願のカスタムを仕上げた方など世界中から喜びと感謝の声が日々寄せられています。アーカイブから始まり、営利目的ではないこのサイトを運営する原動力は、この数々の喜びの声なのです。

Studio GF WORKS


GF WORKSについて:
トークボクサー、ドラマー、Webサイトオーナー
My Space www.myspace.com/gfworks
写真 : GF WORKS、Watanabe、djheartbeat

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